無題

『私のような破滅型は、私の世代では他に見た事が無い。なぜだか分かるかね?』

「いえ」

『なぜなら、破滅型はその名の如く、生きる過程で破滅に至るからだ。その場に「自分」として、存在し続ける事ができないのだよ』

「はあ。貴方は可哀想な人ですね。頭が」

『......は?』

「私も破滅型ですよ。貴方よりも年上ですが」